若い方を中心に「アルコール離れ」している、とずいぶん前から言われています。
確かに昔と比べれば、味わいや度数もライトなものが増えたように感じます。
でも、そんな流れにはまったく動じない、強烈なお酒もたくさんあるんです。
そういったものを調べてみました。
度数の高いお酒とは
醸造酒と蒸留酒
![醸造酒と蒸留酒](https://sake-beer-shochu.com/wp-content/uploads/2021/03/dosuu3-300x201.jpg)
お酒は、つくり方によって大きく下記に分けられます。
・ビール・日本酒・ワインなどの「醸造酒」
・ウイスキー・焼酎・ブランデーなどの「蒸留酒」
「醸造酒」とは、原料に含まれている糖分を微生物によってアルコール発酵させたもの。
なので、糖分がなくなれば発酵は止まります。
また、アルコール度数が高くなれば微生物が死んでしまいますのて、それほど高いアルコールのものはつくれません。
一方「蒸留酒」というのは「醸造酒」を沸かしてつくったもの。
お酒を火にかけると、沸点の低いアルコールが先に蒸発。
その蒸気を集めて冷やすと、濃縮されたアルコールになります。
この一連の作業が「蒸留」。
「蒸留」を繰り返すことで、さらに度数の高いお酒をつくることができます。
ですので、度数の高いお酒は必然的に「蒸留酒」となるわけです。
では、醸造酒で一番度数の高いものは何でしょうか?
意外かもしれませんが、それは「日本酒」。
ビールやワインなどに比べても、日本酒のアルコール度数は高いです。
「67.5度のビール」なんていうヤバいのもありますが、発酵後に冷凍させて凍った水分を取り除く、という作業をするので、純粋な醸造酒というカテゴリーとはちょっと違います。
![【爽快感なし】「アルコール度数の高いビール」ベスト5【がぶ飲み危険】](https://sake-beer-shochu.com/wp-content/uploads/2021/04/dosuutakaibeer-e1618470918446-320x180.jpg)
何らかの加工をして度数を高めているものはありますが、「醸造酒」では日本酒が世界一度数が高い、と言えます。
蒸留酒いろいろ
![蒸留酒いろいろ](https://sake-beer-shochu.com/wp-content/uploads/2021/03/dosuu2-300x200.jpg)
蒸留酒には、その原料によってさまざまな種類があります。
細かい説明は省きますが、おおまかに
・ビールを蒸留させれば「ウイスキー」
・ワインを蒸留させれば「ブランデー」
・日本酒を蒸留させれば「米焼酎」
こんな感じです。
そのほかにも小麦(ウォッカなど)トウモロコシ(ウイスキー、ウォッカなど)さとうきび(ラム酒など)イモ類(芋焼酎やウォッカなど)なども原料にされます。
変わったところでは、「リュウゼツラン」というアロエのお化けみたいなものを使った「テキーラ」なんかも。
こうして作られた蒸留酒(スピリッツと言います)に様々な味付けをしたものが、ジンやリキュールとなります。
これらは醸造酒を蒸留してつくられますので、アルコール度数は高め。
水や炭酸などで割ったり、またそのまま飲むときはちびちびと飲むことがほとんどです。
世界で一番は?
![世界で一番は](https://sake-beer-shochu.com/wp-content/uploads/2021/03/dosuu4-300x200.jpg)
さて、ここからが本題です。
世界で一番度数の高いお酒って、どんなものなんでしょうか?
3位から見てみましょう。
「ゴッチェ・インペリアル」
イタリアのお酒で、度数は92度です!
ハーブを使ったリキュールで、なんと修道院で作られています。
ヨーロッパでは、修道院でお酒がつくられているのはよくあることです。
しかし、ここまで度数の高いお酒をつくるとは、どういった修道院なんだろうか…。
参照:Gocce Imperiali Tintura Imperiale dei Monaci Cistercensi(イタリア語です)
「エバークリア」
アメリカのお酒で、度数は驚愕の95度!
Oh!クレイジー!
田舎の男子大学生が「安く酔えるから」と飲んだり、度胸試しに一気飲みしたりするそうです。
アメリカでも、度数が高すぎるので販売してはいけない州も存在するほど。
日本にも入ってきていません。
そして、このお酒の特筆すべきところは「味がまずい」ということ。
「ゴムのような味でくさい」という、さんざんな評価です。
田舎の貧乏大学生以外に需要があるのか、はなはだ疑問です…
参照:Everclear (alcohol) – Wikipedia(英語です)
「スピリタス」
1位は「スピリタス」。
酒販業界では有名な、超ヤバいお酒。
ポーランドのウォッカで度数は96度!!!
正気の沙汰ではありません。
まさにアルコール度数界隈のKing of Kings。チンペイもべーやんもびっくり。
蒸留でつくることができるアルコールは、このあたりの度数が限度。
ですので、これを超える蒸留酒をつくることはできません。
「スピリタス」がつくられている限り、度数ランキングは永久に1位です。
ちなみに、よく売られている消毒用のアルコールは約70度。
はるかに凌駕しています。
実際、ポーランドでは「スピリタス」を消毒用に使ったりしているそうです。
何かを混ぜているわけでもなく、きれいなアルコールだからでしょう。
そして、スピリタスは普通に日本で売っています。
ドン・キホーテにも売っていました。
置いてあるバーも結構あります。
普通に売っているからといって、面白半分でそのまま飲んだら命にかかわります。
マジで。
私も若いころストレートで飲んだことがありますが、唇と喉が痛くて飲めたものではありませんでした。
誰や「ほのかな甘みを感じられる」とか言うたやつは!
アルコールのにおいと味しかせんわ!
ポーランド人どないなっとんねん!
と薄れゆく意識の中、心の中で叫んでいたのを思い出します。
注意
![火気厳禁](https://sake-beer-shochu.com/wp-content/uploads/2021/03/dosuu5-300x200.jpg)
火気厳禁です。
これだけ度数が高いと普通に燃えます。
危険物扱いです。
たばこなんか吸いながら飲んだら、取り返しのつかないことになる可能性が大です。
実際、火災になったこともたくさんあります。
そして、調子に乗ってそのまま飲むようなものではないです。
ものすごく薄めるか、そのまま飲むならなめる程度にしておいた方が賢明です。
もしどこかで飲む機会があったら、これだけは必ず守ってください。
本当に命にかかわります。
お酒は適量で楽しみましょう。
![](https://www12.a8.net/0.gif?a8mat=3H7KSZ+E8M9EI+2HOM+BWGDT)