コロナが猛威をふるっている、今日このごろ。
外に飲みに出かける、というのもままなりません。
そこで、「日ごろよく家で飲むお酒」を見なおしてレポートしてみたいと思います。
今回は、
「アサヒ スーパードライ」
について。
言われたとおり、ビールを飲まれる方でスーパードライを飲んだことが1回もない人は0人、と断言できます。
それぐらい今では一般的になった、「アサヒ スーパードライ」について検証してみましょう。
アサヒ スーパードライ
歴史背景
昭和の時代、ビールといえば「キリンビール」(今のキリンラガービール)の一人勝ちでした。
私の子ども時代には、酒屋さんは瓶の「キリンビール」、米屋さんは「プラッシー」を配達していたのをよく覚えています。
実際、そのころのキリンビールのシェアは60%を超えていました。
一方アサヒビールはというと、サッポロビールよりも下で1割あるかないか。
営業に行っても門前払い。
今では信じられませんが、そのようなきびしい状況だったんです。
そこでアサヒビールは考えました。
その結果、「キリンビール」のような濃厚でコクのあるビールとは真逆のコンセプトである、爽快でキレのあるビールを売り出すことにしたのです。
研究に研究をかさね、満を持して1987年に誕生したのが
「アサヒ スーパードライ」
参照:アサヒスーパードライ SPECIAL SITE (asahibeer.co.jp)
この新しい発想のビールは、今までのビールの概念をくつがえすには十分でした。
これが空前絶後の爆発的大ヒット!
「アサヒ スーパードライ」の登場によって、ビール業界の風向きが大きく変わりました。
それに影響されたのかどうなのか、その時期に各社「ドライビール」をこぞって開発。
どの会社も、判で押したようにシルバーの缶で、辛口を売りにした商品を出していました。
そのさまは、「血迷った」という表現がとてもしっくりきます。
そのころから現在も生き残っているドライビールは、「アサヒ スーパードライ」だけ。
完成度がいかに高かったのかがよくわかります。
その後さらにシェアを伸ばしたアサヒビールは、なんとビールの国内シェア1位を獲得するまで成長します。
こうして、「アサヒ スーパードライ」は日本を代表する銘柄へと成長したのでした。
飲んでみます
うんちくはこのくらいにしておいて、飲んでみることにします。
「辛口」と書かれた、シルバーの350ml缶です。
見たことの無い人はいないでしょう。
初登場した時から、ほとんどデザインは変わっていません。
原材料と栄養成分表示。
現在、裏面は東京オリンピックデザインになっています。
色は澄んだ薄めの琥珀色。
ホップのさわやかな香りが立ち、甘みはほとんどありません。
キレ味と爽快さを、これでもかと前に押し出した味。
濃厚さやコクなどは感じませんが、味が薄いのではなく雑味が少なくスッキリしているというのが正解でしょう。
そんなことは知っていたつもりでしたが、こうやってゆっくり飲んでみるとあらためて感じることができます。
ここまで振りきった商品開発をすすめるのは、かなり勇気が必要だったでしょう。
甘味がほとんどないので食事の邪魔をしにくく、和洋中問わずになんでも合いそうな守備範囲の広さがあります。
スーパードライは開発当初から味は変えていないのかと思いきや、実は少しづつアップデートしているようです。
定番が定番であり続けるには、それなりの努力が不可欠ということなのでしょう。
「アサヒ スーパードライ」の守備範囲の広さを見込んで、今回はこれと一緒に飲んでみました。
「カレーハウスCoCo壱番屋監修 さばカレー」
参照:CoCo壱番屋監修さばカレー | 株式会社宝幸 (hko.co.jp)
売れているのには理由がある
アサヒビールの社運をかけて開発された「アサヒ スーパードライ」。
もしこれがコケていたら、アサヒビールは今どうなっているのか想像もつきません。
なかなか外へ食事に出かけられないこのご時世、あらためて定番のものを飲みなおす、というのも良いのではないでしょうか。